住む
家族の誰かが住み、家を使い続けます。
取得する人を決めて相続登記をする
修繕やリフォームの費用が、想定以上になることがあります。
住む人のいなくなった家を、
どうするか。
実家整理の進め方をご案内します。
何から始め、何を確認すればよいのか。
行政書士の知識をもとに、
相続と家財整理の進め方をお伝えします。
こんなお悩みはありませんか
確認することを分けると、
次の一歩が見えてきます。
実家整理の道しるべ
期限のある手続きを先に確認し、
家と家財のこれからを
順番に考えていきましょう。
実際の売却・処分は、権限や関係者の
意向を確認してから進めましょう。
片付けを始める前に
家財の売却や処分は、相続の状況によっては、後から問題になることがあります。片付けの前に、法律上の流れを確認しましょう。
いずれも原則の期限です。いつから数えるかは、手続きによって異なります。
自宅などで見つかった自筆の遺言書は、家庭裁判所の「検認」が必要です。封のある物は、開封せずに保管しましょう。
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本などを集め、相続人を確定します。
不動産や預貯金のほか、家具・貴金属・骨董品といった家財も相続財産です。
借金や未払いの税金も相続の対象です。連帯保証人だった場合は、原則としてその保証債務も引き継ぎます。
相続放棄や限定承認は、原則として相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述します。
家財の売却・処分だけでなく、家にあった現金や預貯金を使うことも単純承認とみなされ、相続放棄ができなくなる場合があります。家財を動かす前に、弁護士などへ確認しましょう。
遺言書がない場合などは、相続人全員で話し合います。分け方が決まるまでは、家財も全員の共有です。
遺産の額が基礎控除額「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超える場合は、原則10か月以内に申告が必要です。
不動産を相続で取得したことを知った日から、原則3年以内に申請する義務があります。
相続放棄や相続人間の争いは弁護士、登記は司法書士や法務局、税金は税理士や税務署にご確認ください。
※掲載情報の確認日:2026年9月17日
家のこれからを考える
どの方法を選ぶかで、必要な手続きや家財の整理の範囲、費用が変わります。まずは家族で、選択肢を並べてみましょう。
やること注意点
※税の特例や各制度には細かな要件があります。掲載情報の確認日:2026年9月17日
家財の整理を始める
家中をすべて片付ける必要はありません。どこまで整理が必要かを知り、費用の見通しを立てましょう。
家財も相続財産です。処分してよいかは、相続の状況によって変わります。
市町村の粗大ごみ受付、
クリーンセンターへの持込
量が少ない、近くに住んでいる、運べる車がある場合に。
家一軒分は、分別・搬出・運搬に何日もかかります。途中で手が止まり、結局は業者に頼む例も少なくありません。
不用品回収業者、遺品整理業者、不用品買取業者
量が多い、遠方で通えない、期限がある場合に。
費用の目安20万円〜60万円(量や状況により変動)
見積りは、作業範囲と追加費用の有無を含めて書面でもらいましょう。
処分費用は、売れる物があれば減らせます。捨てる前に、買取業者に見てもらうことを検討しましょう。
片付け費用25万円
買取−10万円
負担15万円
売却代金の分け方は、事前に相続人の間で決めておきましょう。
片付け・買取の相談先
ウッド・ライフ株式会社は、当事務所の行政書士・青山哲史が社外取締役を務める、家財の買取・片付けを行う会社です。
相談の流れ
家財のある地域、品物のおおよその量、希望時期を、分かる範囲でお知らせください。
ウッド・ライフの担当者から、メールまたはお電話でご連絡します。
必要な場合は現地を確認し、費用を決めます。ご納得いただいてからご依頼ください。
メール相談は無料です。送信だけで訪問・買取・片付けの依頼が確定することはありません。
無料メール相談
家財の買取・片付け専用の窓口です。個別の登記・税務・紛争の相談は、各専門窓口をご利用ください。
補足資料
本文で書ききれなかった手続きや制度の詳しい内容です。項目をタップすると開きます。個別の判断は、各専門窓口にご確認ください。
遺言書がある場合は、原則としてその内容に沿って財産を引き継ぎます。公正証書遺言は公証役場で、法務局に預けられた自筆証書遺言は法務局で、保管の有無を確認できます。
自宅などで見つかった自筆の遺言書は、家庭裁判所で「検認」を受ける必要があり、封のある物は家庭裁判所で開封します。片付けの途中で見つかることもあるため、書類や手紙はすぐに捨てずに保管しましょう。
法務局の「法定相続情報証明制度」を利用すると、その後の手続きで戸籍の束を何度も提出する手間を減らせます。相続人に未成年者や判断能力が低下した方がいる場合は、別の手続きが必要になることがあります。
名寄帳は、市町村が固定資産課税台帳をもとに、所有者ごとに土地・家屋をまとめた帳簿です(地方税法387条)。相続人も、戸籍謄本や法定相続情報一覧図と本人確認書類があれば、写しの交付を請求できます。
名寄帳は市町村ごとです。ほかの市町村にある不動産は、その市町村に請求します。長野市の手数料は、1納税義務者1年度分につき300円です。
CIC・JICC(日本信用情報機構)・全国銀行個人信用情報センターの3機関は、いずれも法定相続人からの、亡くなった方の信用情報の開示申込みを郵送で受け付けています(JICCは2親等以内の血族も可)。戸籍謄本などの書類と手数料が必要です。
分かるのは各機関に加盟する金融機関などとの取引です。知人からの借入れなどは、通帳や郵便物で確認しましょう。
借入れが多い場合などは、相続放棄や、プラスの財産の範囲で借入れを引き継ぐ限定承認(相続人全員で行います)を検討します。申述は、原則として相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ。間に合わない場合は、期間の伸長を申し立てられます。
相続放棄をした人が、放棄の時に実家などの相続財産を現に占有している場合は、ほかの相続人または相続財産清算人に引き渡すまで、自分の財産と同じ注意をもって保存する義務があります(民法940条、2023年4月1日施行の改正)。
相続人が誰もいなくなった場合は、家庭裁判所が利害関係人などの請求により「相続財産清算人」を選任します。
預貯金は原則として遺産分割が終わるまで引き出せませんが、「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」により、各相続人は口座ごとに「預貯金の額×3分の1×自分の法定相続分」まで、ほかの相続人の同意なく払戻しを受けられます(1つの金融機関につき上限150万円)。
払戻し分は遺産の一部を取得したものとして扱われるため、相続放棄を検討中の方は事前に弁護士などへ確認しましょう。
申告の期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。亡くなった方に一定の所得があった場合は、4か月以内に所得税の準確定申告も行います。
自宅の土地の評価額を最大80%減らせる「小規模宅地等の特例」は、適用により税額がゼロになる場合も申告が必要です。判断に迷う場合は、税務署や税理士に確認しましょう。
相続登記の申請を正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象です。2024年4月1日より前の相続も対象で、原則2027年3月31日までに申請が必要です。
遺産分割がまとまらない場合は、自分が相続人であることを申し出る「相続人申告登記」で、ひとまず義務を果たせます。分割が成立したら、その日から3年以内に内容に沿った登記を申請します。
相続した空き家を売ったときに譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例は、相続の時から売却の時まで、事業・貸付け・居住に使っていないことが要件です。いったん貸すと、この特例は使えません。
ほかにも、昭和56年5月31日以前の建築であること、売却代金が1億円以下であること、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却であることなどの要件があり、2027年12月31日までの売却が対象です。2024年1月1日以後の売却で、相続などで取得した相続人が3人以上の場合は、控除は2,000万円までです。
通常の賃貸借は、貸主に正当な事由がなければ更新を拒めません。定期借家契約は、期間が満了すると更新されずに終了する契約です。
書面(電子契約も可)で契約し、契約の前に「更新がなく、期間満了で終了する」ことを書面で説明する必要があります。説明をしないと、更新がない定めは無効になります。期間が1年以上なら、満了の1年前から6か月前までに終了の通知も必要です(借地借家法38条)。
家賃収入から必要経費を差し引いた額が不動産所得です。会社員など給与所得者でも、給与以外の所得の合計が年20万円を超える場合は、確定申告が必要です。貸主として、修繕や設備の故障に対応する責任もあります。
建物を取り壊したときは、登記名義人などが、取り壊した日から1か月以内に建物滅失登記を申請する義務があります。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象です(不動産登記法57条・164条)。
解体後は住宅用地特例がなくなり、固定資産税が上がることがあります。新しく家を建てられない土地もあります。
長野市の「老朽危険空き家の解体工事補助金」は、補助対象経費の2分の1(上限100万円。条件により上乗せあり)です。交付決定の後に着手する工事に限られ、工事契約後や解体後の申請は対象外です。事前調査の申請も必要です。
家財や残置物の処理費は、補助の対象になりません。令和8年度分は予算上限に達して受付を終了しており、令和9年度分は令和9年3月ごろに案内される予定です。ほかの市町村の制度は、各市町村にご確認ください。
管理不全空家として勧告を受けると、住宅用地特例がなくなります。郵便物の転送と防犯対策、空き家でも使える火災保険かの確認もしておきましょう。
相続土地国庫帰属制度は、建物の解体が必要です。審査手数料が1筆14,000円、負担金は原則20万円です。要件が多く、承認されない土地もあります。
「無料回収」とだけ告げて回る車には注意しましょう。高額な請求や不法投棄の例が報告されています。解体を予定しているなら、家財を先に搬出したほうが費用を抑えやすくなります。
市の資源再生センターなどへ大量に持ち込む場合は、量に制限があることがあります。事前に確認が必要です。
相続税の申告が必要な場合、家財も申告の対象です。処分の前に写真やリストを残しておくと安心です。見た目が古い物ほど価値の判断が難しいため、捨てる前に一度見てもらいましょう。
※掲載情報の確認日:2026年9月19日。制度の内容は変わることがあります。